事業報告

2015年度事業報告について 

2016年8月29日更新

1.法人の概要

(1)法人名等

 

学校法人名 理事長名 郵便番号 所在地 電話番号
鶴学園 鶴    衛 731-5193 広島市佐伯区三宅2-1-1 082-921-3121

 

(2)設置学校・所在地等

設置学校名 学校長名 所在地/電話番号 設立年月日
広島工業大学 鶴    衛 〒731-5193
広島市佐伯区三宅2-1-1
TEL: 082-921-3121
1963年1月21日
広島工業大学高等学校 玉田 康荘 〒733-0842
広島市西区井口5-34-1
TEL: 082-277-9205
1958年2月17日
広島なぎさ高等学校 角島  誠 〒731-5138
広島市佐伯区海老山南2-2-1
TEL: 082-921-2137
1965年3月25日
広島なぎさ中学校 角島  誠 〒731-5138
広島市佐伯区海老山南2-2-1
TEL: 082-921-2137
1961年3月27日
なぎさ公園小学校 渡邊あけみ 〒731-5138
広島市佐伯区海老山南2-2-30
TEL: 082-943-0001
2003年2月14日
広島工業大学専門学校 田中 彰 〒733-8533
広島市西区福島町2-1-1
TEL: 082-295-5111
1984年1月14日

(3)設置学校の学生・生徒・児童数(2015年5月1日現在)

広島工業大学学部(単位:人)
学部名 入学定員 入学者数 収容定員 収容現員 学科名(入学定員)等
工学部 560 617 2,240 2,410 電子情報工学科(70)
電気システム工学科(90)
機械システム工学科(120)
知能機械工学科(90)
都市デザイン工学科(70)
建築工学科(120)
情報学部 210 243 840 908 情報工学科(110)
知的情報システム学科(100)
環境学部 190 209 760 753 環境デザイン学科(110)
地球環境学科(80)
生命学部 120 133 480 480 生体医工学科(60)
食品生命科学科(60)
学部合計 1,080 1,202 4,320 4,551  
広島工業大学大学院(単位:人)
研究科名 入学定員 入学者数 収容定員 収容現員 研究科名等
工学系研究科博士前期課程 50 36 100 70 電気電子工学専攻
機械システム工学専攻
建設工学専攻
情報システム科学専攻
環境学専攻
工学系研究科博士後期課程 8 2 24 8 知的機能科学専攻
研究科合計 58 38 124 78  
設置学校名 入学定員 入学者数 収容定員 収容現員 学科名(入学定員)等
広島工業大学高等学校 320 281 960 876 全日制課程・普通科
広島工業大学高等学校 80 42 240 144 通信制課程・普通科
広島なぎさ高等学校 200 193 600 563 全日制課程・普通科
広島なぎさ中学校 200 198 600 603  
なぎさ公園小学校 90 63 540 442  
広島工業大学専門学校 400 229 760 452 専修学校・専門課程

(4)役員数(2015年4月1日現在)・・・理事10人、監事2人

役職 氏名  
 常勤理事(代表) 理事長 鶴    衛 学園総長・広島工業大学学長
 常勤理事 坂本 孝徳 学園副総長
 常勤理事 玉田 康荘 広島工業大学高等学校校長
 常勤理事 角島  誠 広島なぎさ中学校校長
広島なぎさ高等学校校長
 常勤理事 渡邊あけみ なぎさ公園小学校校長
 常勤理事 田中 彰 広島工業大学専門学校校長
 常勤理事 酒井 範男 学園理事
 常勤理事 松谷 英明 学園理事
 非常勤理事 高橋 正光 会社会長
 非常勤理事 川本 一之 会社特別顧問
 常勤監事 榎田 好一 学園監事
 非常勤監事 三島  豊 会社社長

*評議員27名

(5)教職員数(2015年5月1日現在)・・・非常勤教職員は含まない 

(単位:人)
設置学校名 教員 職員
広島工業大学 163 106
広島工業大学高等学校 57 7
広島なぎさ高等学校 37 5
広島なぎさ中学校 35 -
なぎさ公園小学校 38 6
広島工業大学専門学校 26 9
法人局 0 24
学園合計 356 157

2.運営体制

 定期理事会を、毎年3月(当初予算・運営計画等)及び5月 (決算・運営報告等)に、また、補正予算等にかかる理事会を1月に開催している。なお、その他に理事会は毎月1回以上開催し、学園運営にかかる重要事項を審議しており、迅速な意思決定や執行を行っている。また、所定の重要事項については予め評議員会に諮問を行っている。

3.学園の教育理念

 建学の精神「教育は愛なり」を普遍の教育理念とし、人格の完成を目指し、己を制御し、「常に神と共に歩み社会に奉仕する」ことのできる人間の育成を教育方針としている。

4.学園の教育目標

 教育理念を実現するために教育目標として次の4点を定め、教育実践を行う。

  1. 自ら学び・考え・行動して問題解決できる課題探求能力を育成する。
  2. 創造力育成のため、自発性、探究心、柔軟性、持続性・自己統制力等基礎的能力の涵養を行う。
  3. グローバルな視点から物事の判断が出来る資質・能力の涵養、とりわけ、コミュニケーション能力としての語学力や自己発信力を育成する。
  4. 倫理観の涵養と組織内の人間関係を調整する能力やモラール(士気)の向上を図る能力等を養成する。

 

5.事業概要

 学校法人鶴学園が設置する広島工業大学、広島工業大学専門学校、広島工業大学高等学校(全日制課程・通信制課程)、広島なぎさ中学校・高等学校、なぎさ公園小学校、及び法人局が平成27年度に実施した主要な重点事業の概要について、次のとおり報告する。
 なお、大学においては「教育に関する事項」、「社会貢献に関する事項」、「教育支援の充実に関する事項」について、他の学校においては「教育に関する事項」、「教育支援の充実に関する事項」、「その他」について、事業計画名、実施計画、実施結果、今後の課題に分けて事業概要を記述した。また、法人局においては「管理運営に関する事項」について事業概要を記述した。

(1)広島工業大学

事業計画名 新カリキュラムにおける人材育成を支援する教育環境及び制度等の整備(教育に関する事項)
実施計画 平成28年度入学生から適用する新しい教育プログラム「HIT教育2016」の詳細設計及び運用体制の確立に取組む。
実施結果 教育課程運用に関する特別委員会の下に4つの部会を設置し、「HIT教育2016」の運用開始に向けて、カリキュラム、履修規則、学びの質及び教養教育並びに初年次教育等の諸課題について検討を行い、制度及び体制の整備を図った。
今後の課題 当該プログラムの実行及び成果の検証並びに改善が今後の継続課題である。
事業計画名 学生ポートフォリオの構築並びに運用(教育支援の充実に関する事項)
実施計画 学生の履修履歴とキャリア形成に関する諸情報をデジタル化したポートフォリオ構築を平成25年度から4年計画で取組む。開発するシステムは、6種類(学修支援ポートフォリオ、キャリア形成ポートフォリオ、学修カルテ、キャリア形成カルテ、チューターカルテ及び入試カルテ)を予定し、3年目となる平成27年度は、学修カルテ及びチューターカルテの全学的運用並びに学修支援ポートフォリオ及びキャリア形成ポートフォリオの構築に取組む。
実施結果 学修カルテ及びチューターカルテについては、試行結果に基づく検証等を行い、予定どおり平成27年4月から全学的運用を開始した。学修支援ポートフォリオ及びキャリア形成ポートフォリオについては、平成28年度以降入学生を対象とした新カリキュラムに適用するシステムとして構築を完了した。
今後の課題 他大学の先行事例にもあるように、本件の最重要課題は、このシステムに対する教職員及び学生の積極的かつ真摯に取組む意識の浸透である。本システムを教育及び学生指導における全学的な基幹システムとして位置付け、それを本学構成員に定着させるとともに、一層の利用促進に向けた環境整備(学生PC必携化等)に取組む必要がある。
事業計画名 就職指導の充実(教育支援の充実に関する事項)
実施計画 就業力に問題を抱える学生が増加するなか、長きにわたって社会から高い評価を得ている就職率を堅持するため、学生の就業意欲向上に向けた取組みを繰返し行う必要がある。就職の三本柱として掲げている「内定率の向上」「内定先の質の確保」及び「離職率の低減」に向けた就職支援を最重要課題と位置付け、キャリア教育の向上及び企業との連携強化に教職協働で取組む。
実施結果 平成27年度の就職内定率は98.0%となり、高い成果をあげることができた。
今後の課題 学生の就業意欲の向上が大きな課題である。低学年次からのキャリア教育に継続して取組む必要がある。また、再度変更となった就活スケジュールへの的確な対応も平成28年度の重要課題である。
事業計画名 受託・共同研究の推進(社会貢献に関する事項)
実施計画 県・市等の地方公共団体及び地域企業からの要請に基づく受託・共同研究に取組み、地域活性化及び産業振興に貢献する。
実施結果 45件の受託・共同研究(総額11,400万円余)の依頼を受け、その成果を特許化、実用化へと進展させた。
今後の課題 地域活性化及び産業振興の推進を図るには、産学官の有機的連携を深めることが肝要である。これを踏まえて、本学を中核とする技術研究の交流の場となる組織立上げを課題と位置付けている。

(2)広島工業大学専門学校

事業計画名 高度資格試験の合格率の向上及び合格者数の増加(教育に関する事項)
実施計画 教員が学生一人ひとりの学力や意欲を十分に把握し、各学科における年間授業計画及び資格対策のもとにきめ細かい指導を行い、合格率の向上と合格者数の増加を図る。
実施結果 学科目標としていた極めて難関な試験(平成27年度全国平均合格率7.7%)である第三種電気主任技術者に電気工学科の学生1人が合格した。また、その他の重点資格試験である、基本情報技術者に5人、二級建築士に11人、インテリアコーディネーターに4人、測量士補に3人が合格したが、インテリアコーディネーター以外は学科目標人数を下回った。
今後の課題 試験問題の難易度が上がったことから、学生の数学力や長文読解力を向上させることが課題となっている。この課題克服のため、教員が連携して学生の基礎学力の向上を図るほか、長文に慣れさせるための授業を展開する必要がある。
事業計画名 企業連携による実務に特化させた授業の展開と職業教育の充実(教育に関する事項)
実施計画 文部科学省の「職業実践専門課程」認定校として企業等と連携し、実践的授業を展開させることにより、職業教育の充実を図る。
実施結果 企業等と連携した実践的授業について認定を受けている7学科全てで実施した。「学習成果プレゼン大会」では、学科の代表学生から、企業連携をもとにした課題解決型学習や専門性の高い学習への取組み内容が発表され、連携企業等外部の方から高い評価を得た。
今後の課題 課題解決型学習の推進のためには、学習全体を通したプログラム研究と開発が必要である。教育部の教員が中心となり、企業派遣講師と密接な連携を取りながら、学習の計画から中間評価、学習成果の検証に至るまでを精査し、学習の推進と充実を図る必要がある。
事業計画名 就職指導体制の充実による学生全員の進路の保障(教育支援の充実に関する事項)
実施計画 教員と就職担当者による学科別就職会議を定期的に開催し、学生一人ひとりの就職活動状況・指導状況の把握を行い、就職指導並びに大学編入学等の進路指導を強化することで学生全員の進路を保障する。
実施結果 学科別就職会議とチューターによる就職未内定者に対する指導を強化した結果、就職率は98.8%となった。なお、二級建築士の取得を目指す本学建築士専攻科(1年課程)に38名が進学し、広島工業大学へは5名が編入学した。
今後の課題 コミュニケーション能力や論理的思考力及び文章表現力等について、早期指導を必要とする学生への支援が課題である。チューター及び就職室が連携し、また、保護者の協力のもとに支援方法も含め充実を図る必要がある。

(3)広島工業大学高等学校(全日制課程)

事業計画名 国際教育の充実(教育に関する事項)
実施計画 「ニュージーランド語学研修・ホームステイ」の充実
実施結果 参加した生徒たちは、現地高校生とのディスカッションやレクリエーションなどの交流を行ない、同世代の若者であっても、受けた教育や文化の違いで多様な考え方があることを知ることができた。また、3週間にわたるホストファミリーとの英語による生活を行うことにより、英語が好きになり、多くの生徒の英語評価が上がった。さらに、身の回りのことを自分で解決しなければならない生活を通して、人間的に一回りも二回りも成長して帰国した。
今後の課題 平成29年度からは女子生徒がホームステイに参加することになる。今年度は、ホームステイ参加希望者が大きく増加した。一般的には男子よりも女子生徒の方が海外ホームステイには積極的に参加する傾向があるので、平成29年度は女子生徒にも対応したプログラムを準備し、グローバル感覚を身に付けさせる。

(4)広島工業大学高等学校(通信制課程)

事業計画名 カウンセリング機能の充実(教育に関する事項)
実施計画 カウンセラー研修により教職員のカウンセリング機能を充実させることで、教職員一人ひとりの実効性のある活動を促すとともに、組織的な生徒対応を行う。
実施結果 治癒的教育の必要性が高い生徒に対しては、カウンセラー、養護教諭、ソーシャルワーカーがサポートチームとして取組み、より専門性の高い対応ができた。また、この取組みにより、学校に居場所を見つけ、学校内で長時間過ごす生徒が増えた。
今後の課題 サポートチームが実施するカウンセリングにおける治癒教育の手法やその結果について、データを分析して、資料としてまとめていくことが大切である。また、学園内において共有できるようにエンカレッジから発信していく必要がある。
事業計画名 フリースクールシステムの研究(教育に関する事項)
実施計画 学園内における小中学校の不登校児童及び生徒を対象に、エンカレッジのシステムを応用した教育を行うことにより、小中学校への復帰を目指す。
実施結果 先進事例となる秋田県での取組みを参考にした事例をもとに研究開発を行い、小中支援教室THIRD(サード)を平成28年度から沼田校舎に開設することになった。
今後の課題 平成28年度は、なぎさ中学校の生徒に限定して支援を開始するが、次年度以降、なぎさ公園小学校の児童に対しても同様の支援が必要となる。そのためには、各校との連携はもちろん、運営においてもシステムの確立や支援を行う教員の力量向上等の課題を解決していく必要がある。

(5)広島なぎさ中学校・高等学校

事業計画名 特色教育プログラム充実に向けた再点検及びその効果を高めるための見直し(教育に関する事項)
実施計画 以下の3点の特色教育プログラムについて見直しや改善を行う。
  1. 3年後のタブレット高校全員導入に向けた「創造国際」でのCan-doリストとロードマップを作成し、実行する。
  2. 3年生のオリジナル授業「つながり」のDCAPを実施する。
  3. 5年生研修旅行国内コースの新コース「日本一周!?」のDCAPを実施する。
実施結果
  1. 平成27年度に完成した6か年教育でのICT活用のCan-Doリストに基づいて、「創造国際」の授業が系統立てて展開された。生徒のネットエチケットも含めた活用能力は確実に向上しており、3年後のタブレット全員導入に弾みがついた。
  2. 平成27年度に企画された3年生のオリジナル授業「つながり」を、社会科教員5名が担当する形で様々な工夫を凝らし、かつ、互いに共有しながら実施した。1クラスを半分の人数で行うハーフサイズでの展開であり、本校らしいアクティブ・ラーニングの特色ある授業が一つ増えた。
  3. 5年生研修旅行新コースの「日本一周!?」は人気コースとなり、2団編成で実施されることとなった。天候にも恵まれ2団とも無事に終了することができ、かつ次年度に向けた改善マニュアルも準備できた。
今後の課題 「創造国際」「情報」担当者の授業においてはCan-Doリストに基づいた展開は確実に行われているものの、教員全体の共通理解を得ることには至っていない。他教科での活用は個々の教員の活動段階である。「つながり」については、本とのつながりにも軸足を置いた展開方法を次年度は共通して行うこととし、また、「日本一周!?」については、天候の急変に対する旅程変更や中止などの対応力が引率教員に必要となる。
事業計画名 平成23年度に構築した進学学力向上策と進学指導体制の継続とそのPDCA(教育に関する事項)
実施計画 中学3年生の実力試験以降から高校1年生のつなぎの学力増進が、中高一貫校としての要であるとの認識から、4年生(高1)の7月模試で平均偏差値60、S層40名A層80名を意味する具体的な数値目標「4760S40A80」を設定している。続いて、5年生(高2)1月模試で平均偏差値60、S層40名A層80名を意味する具体的な数値目標「5160S40A80」を設定した。
実施結果 「4760S40A80」は47-58.6- S40-A80でほぼ達成でき、かつ、3教科の数値目標のバランスが良かった。なぎさ式トレーニングを導入して以来、連続4年で目標を達成している。
「5160S40A80」は51-56.2-S21-A62と未達成となったが、過去5か年との比較では最も高い数値が得られた。
今後の課題 4年生(高1)は、「S40A80」の上位層が達成されたのと同時に下位層が前年度比で増えており、全体偏差値が60に達していない。広がる学力層が課題である。5年生(高2)については、担当者の意識にばらつきはあったものの、未達成ながらも数値目標を掲げたことの効果は大きく、担当者の意識をより高めていくことが課題である。
事業計画名 創立50周年記念行事の実施(その他)
実施計画 5月30日に広島サンプラザ(広島市西区)で開催する創立50周年記念式典に向けて、(1)50年史やグッズ等の購入も含めた準備、(2)創立50周年記念誌を作成し、本校らしい式典を実施し、時代に向けたメッセージ発信を行う。また、校舎東棟部分の防球ネット・校歌歌碑等をPTAの協力により設置する。
実施結果 平成26年度から編集に取組んだ50年誌「NAGISA 50年の歩み」、記念品として選定した川島小鳥の写真集「未来ちゃん」を携え、5月30日には広島サンプラザにおいて多くの来賓の方々のご来場をいただき、50周年式典を挙行した。映像と音による式典というコンセプトで一部動画をネット公開するなどし、また、全生徒による6カ国語での「Let it go」の合唱を披露するなど、実に本校らしい式典であったとの声を数多く頂いた。また、「わくわく」という教育作りのメッセージを発信することができた。
式典後、同窓会による鶴襄名誉総長胸像の除幕式及び本校アリーナで感謝の会を開催した。通年での50周年関連展示も実施し、PTAから校歌歌碑、防球ネット、テントが寄贈された。
今後の課題 発信した「わくわく」教育の一層の充実を展開することはもちろんのこと、次の周年行事に向けての様々な記録を系統立って残すことが課題である。膨大になりがちなデジタル情報の効果的、かつ、確実な保存方法の確立が必要である。

(6)なぎさ公園小学校

事業計画名 学力向上策の実施と検証(教育に関する事項)
実施計画 国語・算数を主眼に置いた学力補充に努めるとともに、「なぎさ(公園小学校)式家庭学習法」の提示に向け、各学年、各教科が連携して計画を立案する。
実施結果 ACT(アフタークラスタイム)を各学年で実施し、学力面で困難な状況にある児童について、年間を通じて放課後の個別学習を継続実施した。繰返しの学習で、技能や理解において成長が見られ、学習意欲が向上してきている。また、自学自習力を身につけるため、「家庭学習ガイド」を作成した。
今後の課題 通学距離などの関係で放課後の個別学習が困難な児童については、希望者を募り、インターネット配信による予習ナビを導入することで自学自習力を身につける機会を設けたが、学力向上への効果を検証する必要がある。
「家庭学習ガイド」を配付し、全学年で家庭学習週間を設定して、児童が家庭学習に主体的に取組むよう、自学自習力を身につけさせるとともに、継続して指導を重ねていく必要がある。特に、家庭の協力が難しい児童については、個別の指導を工夫しながら実施していく。
事業計画名 学びの新機軸の創出(教育に関する事項)
実施計画 校内ICTプロジェクトチーム(教科主任会)によるICT活用の開発や運用についての研究を行うとともに、タブレットを使った授業展開など、ICTを活用した新たな学びの手法について研究・開発し、導入を図る。
実施結果 タブレットを教員一人一人が1台使用できるように37台準備し、授業で活用できるようにしている。2月のなぎさ祭では、タブレットを活用した算数科授業を、保護者や教育関係者に公開した。さらに、各教科での活用を進めている。例えば、国語科の音読発表会など自己の活動の様子を撮影した動画を繰返し見返すことで、児童自ら自己の課題に気づいたり、工夫したりするなどの姿が見られたなど、実践的な成果が得られた。個々の児童の考え方を共有化したり、交流したりすることについて、効率化が図られた。児童同士が互いに多様な考え方に接し、協働的に思考を深める姿を多く見出せたことは大きな収穫であった。
今後の課題 教職員の研修をさらに充実させて、ICT活用の方法や授業での生かし方を研究する必要がある。一方で、ノート指導を大切にしながら、タブレットの特性を生かし、効果的に活用する方法について、実践的な研究を重ねていく必要がある。
事業計画名 特別な支援を要する児童への指導の確立(教育支援の充実に関する事項)
実施計画 発達障がい等の支援を要する児童への指導と保護者への対応について、管理職、カウンセラー、養護教諭、学年担当教員集団との連携会議(「ケース会議」)を定期的に実施し、児童の指導と保護者への対応を確立していく。また、ソーシャルワーカーとの校内的な連携を確立していく。
実施結果 発達障がい等の児童の学級での様子や情報をいち早くつかみ、ケース会議で指導方針を検討し、カウンセラーと児童、保護者、あるいは専門機関とをつなぐ取組みを進めることができた。そのため、児童の課題に対して受容し、理解する保護者が増え、児童の困感を共感的にとらえることができてきている。児童が自己肯定感を失うことのないよう、学校を挙げてユニバーサルデザインに基づく学級経営や授業作りに工夫を凝らした。
今後の課題 通学範囲が広いことが理由で、児童同士が学校外で触れ合ったり交流したりしにくい現状がある。そのため、児童同士のトラブルに対する理解や受容的な態度の育成が図りにくい事例が少なからずある。今後は異年齢集団活動や学年、学級同士の交流機会を増やすなどして、人間関係構築力を養うため、他者理解の機会を意識的に持つよう工夫する必要がある。

(7)法人局

事業計画名 中期経営計画案の策定(管理運営に関する事項)
実施計画 本学園運営の基本方針を定めた中長期運営大綱(改訂版)が平成27年度末で10年間の期間が終了するのに伴い、平成28年度から平成32年度まで5年間を期限とした中期経営計画を策定する。
実施結果 「教育理念・使命(ミッション)」及び「将来目標(ビジョン)」、「運営基本方針」、「経営戦略・重点項目」からなる中期経営計画を平成27年度に策定した。それに基づき、各会計単位及び法人局が5年間に取組む「マスタープラン」をまとめ、平成28年度の運営計画を策定した。
今後の課題 今後、年度ごとの運営計画をPDCAサイクルに基づいて着実に実施する必要がある。
事業計画名 中期財務計画案の策定(管理運営に関する事項)
実施計画 中期経営計画の実現を図るために、平成28年度から平成32年度まで5か年の財政的裏付けとなる財務の具体的な目標である中期財務計画を策定する。
実施結果 事業活動収支は単年度ごとの黒字化を図るとともに、財政基盤の強化及び安定化を目指すための平成28年度から平成32年度まで5か年の中期財務計画を策定した。中期財務計画で具体的な数値を明確に掲げることによって、堅実で機動的な学園経営を目指す上での重要な指針とするとともに、中期経営計画の実現を図るための財政的裏付けとする。
今後の課題 中期財務計画を指標としながら、財務基盤の強化及び安定化を図る。
事業計画名 経営事務職員の研修の充実(管理運営に関する事項)
実施計画 本学園の経営事務職員の資質・能力向上を図るため、経営事務職員人材育成計画を定め、求められる職員像を明確にするとともに研修体系を整備し、研修を推進する。
実施結果 経営事務職員人材育成計画の策定及び研修体系整備を平成27年度に終えた。平成28年度からの本格運用に先立ち一部階層別研修を試行した。
今後の課題 経営事務職員人材育成計画及び研修体系に基づいて研修を実施するとともに、研修の更なる充実を図るため、体系の修正や要項の整備等を進める必要がある。
事業計画名 学園通信網設備の更新(管理運営に関する事項)
実施計画 学園全体のICT基盤である通信網設備の性能と品質を向上させ、安定稼働を確保するために、データセンター及び学園内各校に設置された通信制御装置を更新する。
実施結果 通信制御装置の更新により、通信網設備の信頼性が向上し、今後の広帯域化(通信速度向上)を容易に実現できる基盤が整った。
今後の課題 各校のICT設備拡大に伴い、今後、広帯域化と回線障害時の対策を検討する必要がある。

6.財務概要

  • 平成27年度の経常収入は 100億895万円余であり、前年度より 0.6%の減収となった。主な収入内訳は学生生徒等納付金 80億5,104万円余(前年度比 101.7%)、補助金 15億5,199万円余(前年度比 102.4%)である。
  • 一方、経常支出は 93億5,417万円余で、前年度より 1.3%減となった。主な支出内訳は人件費 48億4,192万円余(前年度比 97.7%)、教育研究経費 36億4,842万円余 (前年度比 99.9%)、管理経費 8億3,804万円余(前年度比 101.4%)である。
  • 学納金に占める人件費の比率(人件費依存率)は 60.1%、経常収入に占める人件費の比率(人件費比率)は48.4%である。
  • 学園の総資産額は、前年度より 3億909万円余増加し 489億3,688万円余となった。
  • 平成27年度の主な教育環境整備事業は次のとおりである。
    大学3号館耐震改修工事1億9,156万円余
    大学3号館北面外壁他改修工事5,540万円余
    大学図書館南面外壁・サッシ改修工事4,860万円余
  • 主な財務内容と財務比率は次のとおりである。

[参考資料]

主要財務内容(単位:百万円)
  2011 2012 2013 2014 2015
学納金収入 7,908 7,869 7,984 7,917 8,051
補助金収入 1,474 1,438 1,515 1,516 1,551
帰属収入
(2015年度より経常収入)
10,209 10,013 10,271 10,066 10,008
人件費 4,991 4,841 4,792 4,956 4,841
教育研究経費 3,585 3,561 3,584 3,651 3,648
管理経費 815 832 822 826 838
消費支出
(2015年度より経常支出)
9,620 9,380 9,319 9,478 9,354
 
施設・設備関係支出 860 925 681 489 708
 
総資産額 48,656 48,422 48,615 48,627 48,936
固定資産 44,198 43,438 42,690 41,853 41,229
流動資産 4,458 4,984 5,924 6,773 7,707
負債額 8,014 7,148 6,389 5,814 5,290
基本金 52,989 53,854 54,688 55,308 56,097
繰越消費収支差額 △ 12,347 △ 12,580 △ 12,462 △ 12,495 △ 12,451
主要財務比率(単位:%)
2015年度主要財務比率  
学納金比率 80.4 学納金/経常収入 ※1
補助金比率 15.2 補助金/事業活動収入 ※2
基本金組入率 7.7 基本金組入額/事業活動収入
人件費比率 48.4 人件費/経常収入 ※1
人件費依存率 60.1 人件費/学納金
教研費比率 36.5 教研費/経常収入 ※1
管理経費比率 8.4 管理経費/経常収入 ※1
基本金組入後収支比率 85.2 事業活動支出/(事業活動収入-基本金組入額)
事業活動収支差額比率 8.2 基本金組入前当年度収支差額/事業活動収入
経常収支差額比率 6.5 経常収支差額/経常収入 ※1
教育活動収支差額比率 6.7 教育活動収支差額/教育活動収入計
純資産構成比率 89.2 純資産/(負債+純資産)
固定長期適合率 88.6 固定資産/(純資産+固定負債)
流動比率 320.6 流動資産/流動負債
負債率 12.1 総負債/純資産
基本金比率 96.3 基本金/基本金要組入額
    ※1「経常収入」=教育活動収入計+教育活動外収入計
※2 分子の「補助金」には、特別収支の「施設設備補助金」を含む



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